打ち出した、3本の矢とは、
「異次元の金融緩和」「機動的な財政出動」
「民間投資を喚起する成長戦略」というものらしい。
この矢について様々に評論されているが、
矢と言えば、すぐに思い浮かぶのは、射手ウィリアム・テルの話。
みずからの子供の頭にリンゴをのせて、それを射抜くという童話。
その物語をあらためて紹介すると、
「元々は、スイスを舞台とする物語。
恣意的な地方代官が、その地方に君臨していて、
射手であるウィリアム・テルが「おふれ」を守らなかったことを代官が咎(とが)め、
刑死か、見せしめのためにリンゴを射抜くかの選択を迫る。
射手の名手が、失敗して子供を死なせば、
生涯、その重さを背負わなければならないことになる。
射手なら選ばないところだが、それを選択し、見事リンゴを射抜く。
代官は、成功したことを快く思わず、
ウィリアム・テルが2本の矢を持っていることを見咎め、
「もしうち損じ、子供を射抜くことがあれば、私を射(う)つ積もりであったろう?」
と更に迫るが、機転を利かせ、その場から逃れ、
その後、代官を射ち、スイスは、代官の圧政から逃れることができた」という話。
虚実はともかく、スイス建国の神話の一部になっているという。
この話に対して、ちょっと穿(うが)った見方で、作家の寺山修司氏が評を加え、
「リンゴをのせられた子供は、堪(たま)ったモノじゃない。自分ならことわる」
と表現しているが、
子供にとっては、この場合、「孝」以外の選択権は持っていない。
ただ、じっと我慢の子でいるしかない。
子供が親の犠牲になったりすることは、結構多い。
そんな風に国民は、今のところ、
ただ子供のようにアベノミクスの3本の矢をひたすら信じるしかないようだ。
五輪開催が決定した時に「アベノミクス第4の矢」という表現もしている。
そうなると五輪開催まで、あと7年。
ちょっと年齢が気になる。
3本の矢の成否は分からないが、第4の矢の東京オリンピックまでは、
せめてボケないで観戦したいと思うこのごろだ。